人気ブログランキング | 話題のタグを見る

4月27日 〈普通の暮らし〉を手にするために ~わたしなりの被災地とのかかわり方~ のお誘い

4月27日(金)枝元なほみさんと前野久美子さんのトークイベントを開催します。
そのお誘いで、「一箱本送り隊」隊長の丹治が送り隊のメンバーに向けた
メールですが、こちらのブログの方でも掲載させて頂きます。

-----------------------------------------------------------------------------------
一箱本送り隊のみなさま

こんばんは。
隊長の丹治です。
長くなりますが、よろしければお付き合い下さい。

4月27日のトークイベント
前野久美子さん、枝元なほみさん
〈普通の暮らし〉を手にするために ~わたしなりの被災地とのかかわり方~

に、ぜひ参加して下さい。

前野久美子さんは、仙台で「book cafe 火星の庭」を営む方。
震災の前から、「人と街・社会の関わり」を大きなテーマにお店を経営なさっていました。
古書店でありながら、カフェでもある。
なぜそういう店をはじめたのか。
もちろんひとことで言えるようなことではありませんが、
無理を承知で要約すれば、
「人と本が、たがいに自然に呼吸する空間を作りたかったから」
ということでしょうか。
本は商品である。それと同時に、人と人がつながる接点にもなる。
前野さんは仙台でそういう出会いがある空間を作りたかったのだと思います。
(詳しくは前野さんの著書『ブックカフェのある街』をぜひお読み下さい。)

3月11日、前野さんの店「火星の庭」も、もちろん被災しました。
棚からは本が雪崩れ落ちました。
ライフラインは断絶し、とても営業できる状態ではありませんでした。
しかし、その夜「火星の庭」にはたくさんの人がいました。
常連の人たちが自然と集まりました。
店の床にはふとんが敷かれ、店は私設の避難所として機能しはじめました。
帰宅できなかった人もいました。
ですが、すぐ近所に住む人も何人か寝起きをともにしていました。
そこには、ごく小さいけれど、確かに人と人のつながりのある空間がありました。
たまたま「そこに場所があった」からではないでしょう。
人は人を求める。
人との交流、やりとり、情報の共有を求める。
震災のあの日、「火星の庭」には自然にそういう空間が生まれていました。
それは行政が用意してくれたものではない、自然発生的な「コミュニティ」でした。

前野さんが「ブックカフェが作りたい」と思いはじめた頃に夢想していたことが、
もしかするとその夜、より確かな形であらわれていたのかもしれません。
震災以降、前野さんは被災状況、ライフラインの復旧、そして原発の情報を収集して、
それを身近な人に発信しはじめます。
その中で、震災以降の世界に生きる私たちに必要なのは
何かの「運動」ではなく、
いろいろな意見や情報をニュートラルにやりとりできる「暮らしのネットワーク」だ、
ということを見つけたのではないでしょうか。

暮らし。
普通の暮らし。

どんな仕事についていても、
権力を持っていようとも、
財力があろうとも、
有名であろうとも、
「暮らし」と無縁である人は一人もいません。

それなのに今、
これほど「普通の暮らし」を暮らすことが難しい日々を、私たちは生きています。

枝元なほみさんは、料理研究家としてたくさんの人に食べること、
人と食事をともにすることの喜びを伝えてきた人です。
テレビや雑誌でのほがらかな姿は、どれほど多くの人に勇気を与えてきたかわかりません。
枝元さんは一方で、「チームむかご」として、生産者と消費者をつなぐ活動をしてきました。

////////////////////////////////////////

自分が毎日食べている食べ物についてもっとよく知りたい、もう少し深く考えてみたい、
その食べ物の生産の現場、農業にもっと前向きに関わっていきたい、
という共通の思いを持ったメンバーが集まり「チームむかご」をつくりました。

経済的な効率が優先され農作物の規格化が進んでいる現在、生産者や消費者、
流通、行政といった関係する全ての立場の人々がともに問題を共有し、
つながっていければと思っています。       枝元なほみ

////////////////////////////////////////

「経済効率」という旗のもとで、当たり前にあった「食」を支える営みは
社会の隅っこに追いやられてきた。
直視したくはありませんが、私たちが「豊かさ」と思って追い求めてきたさまざまは、
私たちの「普通の暮らし」を支える「食」を、
かなり不健康な状態に追いやってしまいました。たった数十年で。
枝元さんは、料理を提案するならば、食材を提供する生産者の方々のことをもっと知り、
つながりと信頼を回復しなければ、と思ったのでしょう。

震災後、「チームむかご」は被災地と私たちを「食」を通してつなげる活動
「にこまるプロジェクト」を立ち上げました。
震災直後には炊き出しを、その後は手作りのお菓子を被災地に送り、さらにそこから、
被災地の皆さんと「にこまるクッキー」を作り販売する経済支援活動まで拡がってきました。

4月27日、このお二人を谷中にお迎えして、
震災と津波と原発事故を経験した今、
その後の復興のごたごたや原子力をめぐる目を覆うばかりの状況を目の当たりにした今、
「普通の暮らし」って、どういうものなのでしょう?
というお話の会を開きます。

話題が話題ですから、ときに難しい話になるかもしれません。
でも、どこまでも前向きに「普通の暮らし」を話し合うひとときにしたいと思います。

答えを出す会ではありません。
答えを教えてもらう会でもありません。

前野久美子さん、枝元なほみさんのお二人と一緒に
どんな人にも必ずある「暮らし」のことを、
みなさんと一緒に話し合う時間にしたいと思います。

前野さんからのメールには、こんな一文がありました。
「実りがある和やかな会になるといいですね。」
はい。そういう時間にしたいと思います。

4月27日のトークイベント
〈普通の暮らし〉を手にするために ~わたしなりの被災地とのかかわり方~
に、ぜひ参加して下さい。
スタートは18時30分ですが、本題は19時過ぎにはじまります。
お子さん連れでも大丈夫です。

honokuritai@gmail.com まで件名「枝元・前野トーク」とし、
お名前、人数、電話番号を明記してメールをしてください。

お待ちしています!


一箱本送り隊
丹治史彦
# by honokuri-tai | 2012-04-18 21:38 | イベント案内

4月29日(日)「一箱本送り隊」presents東北銘菓フェス2012 行います

「一箱本送り隊」presents東北銘菓フェス
4月29日(日)「一箱本送り隊」presents東北銘菓フェス2012 行います_b0218909_23115620.jpg





































「東北銘菓フェス」とは、会場となる大行寺・座敷でゆったりとくつろぎながら、
岩手、宮城、福島の東北3県の銘菓とおいしいお茶を一緒に楽しんでいただける、
カフェ形式のイベントです。
ご用意する銘菓は、全部で15種類。
物産展でおなじみの銘菓だけでなく、各県の出身者やそこに縁のある方が
「これはぜひとも食べてほしい!」とおすすめするものばかりです。
東北には、ご近所同士が集まってお菓子やおつけものをつまみながらお茶を飲み、
おしゃべりをする「お茶っこ」という習慣があるのですが、
「東北銘菓フェス」も「お茶っこ」のように楽しんでいただけたら、と思います。

 開催日 2012年4月29日(日) 12:00〜17:00 ※お好きな時間にご来場ください。
 場所 台東区谷中・大行寺 座敷(110-0001 東京都台東区谷中6-1-13)
     ※東京メトロ 千代田線「根津駅」交差点口より徒歩8分
     ※JR山手線「日暮里駅」南口より徒歩13分
 参加費 1500円(お好きな銘菓5つ + のみもの2杯 + 銘菓マップ付)
 問い合わせ先:kosekishoko@gmail.com
 当日の注意事項
  ・素足で座敷にお上がりになるのはご遠慮ください。靴下類の着用をお願いいたします。
  ・当日、本堂へのお参りはご遠慮いただけますようお願いします。
  ・会場内は禁煙です。屋外の定められた喫煙スペースをご利用ください。
  ・駐車場のご用意はございません。

※経費を差し引いた収益金全額を、東日本大震災の被災地に本を送る活動をしている
「一箱本送り隊」の活動資金といたします。


また、フライヤー作成やこのイベントの運営を担当している
イラストレーターの「一箱本送り隊員」小関祥子さんのページで、
銘菓フェスに登場する銘菓やのみものなどのご紹介をしていきます。
http://skksk.exblog.jp/

ぜひぜひ、楽しみにお待ちください!!!
# by honokuri-tai | 2012-03-24 00:04 | イベント案内

4月27日(金)枝元なほみさんと前野久美子さんのトークイベントを開催します

一箱本送り隊の本拠地である谷中・根津・千駄木では、毎年春に
不忍ブックストリートの「一箱古本市」が開催されます。
今年は4月28日(土)&5月3日(木・祝) です。
それに合わせて、4月20日(金)~5月6日(日)にトーク、展覧会、
映画上映、ライブなどを行なう「不忍ブックストリートweek」も開催します。

今回、このなかで、「一箱本送り隊」が企画するトークイベントがあります。
東京在住の枝元さん、仙台で震災に直面した前野さん。
お二人の、被災地に対しての「わたしなりのかかわり方」を、丹治隊長がお聞きします。
「一箱本送り隊」の活動に興味ある方も、よく知らないという方も、ぜひいらしてください。

「一箱本送り隊」プレゼンツ
〈普通の暮らし〉を手にするために ~わたしなりの被災地とのかかわり方~


3.11以後、被災地とわたしたちを食でつなぐ「にこまるプロジェクト」を主宰する枝元さん。
仙台のブックイベントから発展し、市民による表現と交流の場として
「せんだいコミュニティカフェ」をつくろうとする前野さん。
お二人と一緒にこれからの〈普通の暮らし〉を考えてみませんか?

4月27日(金)枝元なほみさんと前野久美子さんのトークイベントを開催します_b0218909_22264280.jpg4月27日(金)枝元なほみさんと前野久美子さんのトークイベントを開催します_b0218909_01195.jpg








枝元なほみさん             前野久美子さん


 出演 枝元なほみ(料理研究家)+前野久美子(book cafe火星の庭)
 司会 丹治史彦(一箱本送り隊隊長)
 会場 大行寺 台東区谷中6-1-13 TEL.090-9347-8767(河上、当日のみ)
 日時 4月27日(金) 18:00開場/18:30開演
 参加費 800円
 予約 honokuritai@gmail.com 「一箱本送り隊」まで件名「枝元・前野トーク」とし、
     お名前、人数、電話番号を明記してメールをしてください。
 
 当日の注意事項
  ・会場内に素足でお上がりになるのはご遠慮ください。(ストッキングは可)
  ・本堂へのお参りもご遠慮いただきますようお願いします。
  ・会場内は禁煙です。屋外の定められた喫煙スペースをご利用ください。
  ・駐車場の用意はございません。

チームむかご http://mukago.jp/edamoto/
せんだいコミュニティカフェ準備室 http://sendaicommucafe.blogspot.com/
一箱本送り隊 http://honokuri.exblog.jp/

また、前野さんは4月28日の一箱古本市で、以下の企画に参加されます。

東北ブックコンテナ出張版
盛岡・てくり、秋田・まど枠、会津・oraho、仙台・火星の庭、山形まなび館・MONO SCHOOLが
プロデュースする東北ブックコンテナがやってきます。
今年は「本とモノの詰め合わせ」。包みを開ければ東北へと誘う魅力の品々。
稀少品やお まけもはいった本とモノのお楽しみ袋です。

 場所 深圳(しんせん)前 荒川区西日暮里3-14-13 コニシビル1F
 日時 4月28日(土)&5月3日(木・祝) 11:00~16:00

東北ブックコンテナ http://book-tohoku.blogspot.com/
# by honokuri-tai | 2012-03-21 19:18 | イベント案内

トークイベント『「3.11」市民は何をキロクしたか』今週末です

今週末の3月24日(土)に、「あいおい古本まつり」にて
「一箱本送り隊」企画のトークイベントが行われます。
詳細は以下のページをご覧下さい。
http://honokuri.exblog.jp/17923816/

そのお誘いで、「一箱本送り隊」隊長の丹治が送り隊のメンバーに向けた
メールですが、こちらのブログの方でも掲載させて頂きます。
------------------------------------------------------------------------------------------
みなさま

春分も過ぎたのに、ずいぶん冷たい北風が吹く東京です。
花粉も飛びはじめ、寒暖の差も激しく、なかなか「さわやかな春」とはいきませんね。

さて。
以前からご案内しています「一箱本送り隊」企画のトークイベントのお誘いを、
改めてさせていただきます。

今週土曜日24日に、月島で行われる「あいおい古本まつり」の中で、
一箱本送り隊の企画でトークイベントを行います。

題して「『3.11』市民は何をキロクしたか」。
http://aioibooklabo.com/event_sato.html

仙台で活動する「20世紀アーカイブ仙台」が、震災以降市民がデジカメやケイタイで
撮影した写真を「3.11キヲクのキロク」としてまとめました。
http://goo.gl/Xm2h3
その写真集にまつわるお話しを編集なさった佐藤正実さん、
写真提供者のインタビューをまとめた片岡理恵さんにお聞きします。
聞き手は「ことばのポトラック」などで一箱本送り隊ともご縁の深い、
大竹昭子さんです。http://katarikoko.blog40.fc2.com/

私も2月に仙台で、印刷直前の「3.11キヲクのキロク」の色校正を見せていただきました。
そこに映っているのは、報道で繰り返し見てきたあの光景ではなく、
コンビニに並ぶ人の姿であり、歩道に散乱したガラスの破片であり、
知人の家に身を寄せた人たちが寄り添って食卓を囲む姿であり、
炊き出しで配られたごはんであり、津波の土砂に散った桜の花びらであり……
その日々を、私たちと同じ普通の人たちが、何を見て暮らしてきたか、の記録でした。

リアルでした。
災害の圧倒的な情景ではなく、ごく普通の日常の、たった数時間先にあった非日常の世界。
それはこのような皮膚感覚の延長上にあった。
その事実の大きさを、恥ずかしながらはじめて気がついたように思いました。

今回のトークでは、一人の仙台市民としてみずからも被災しながら
写真記録を集め続けた佐藤さんのお話と、
東京から毎週末被災地に通い、50人以上の写真提供者に一人2時間、
のべ100時間以上のインタビューを続け原稿にまとめた片岡さんのお話をうかがいます。
今回の写真記録で特筆すべきはiPhoneなどのデジタルデバイスの普及があげられるそうです。
写真1枚1枚に、撮影日時はもちろん緯度経度を特定できる位置データが含まれていること。
それらをトレースすることで、あらためて見えてくることがある。
仙台で色校を見せていただいた時に、佐藤さんからこんな話を聞きました。
また、仙台の知人からもれたこんな感想も印象に残っています。
「正直言って、津波やその爪痕の写真も動画も、まだぜんぜん見たくない。見られない。
でも、一年たった今、自分たちがどうやって過ごしていたのか、
その記録だったら見られるような気がしています」
これも非常に正直な気持ちだと思います。

さまざまな思いや状況を含みながら、佐藤さんたち「20世紀アーカイブ仙台」は
どうして、どうやってこの写真集をまとめたのか。
いわゆる写真家の作品集ではない、カメラマニアたちの目線でもない、
これら市民が記録した写真のあり方から、
写真という記録=記憶装置の意味が改めて見えてくるようにも思います。
それこそが、「20世紀アーカイブ仙台」が震災以前からある確信を持って進めてきた
市民の映像記録を保存する活動の意味なのかもしれません。


長くなりました。
このトークを、一人でも多くの「一箱本送り隊」の皆さんに聞いていただきたく思っています。
もしかすると、普段の活動に参加できていないことが気になって、
足が重くなっている方もいるのではないか、と思います。
どうか、そんなこと気にしないで下さい。
もちろん被災地に本を届けることは、わたしたちの活動の柱です。
でも、それはあくまで手段であって、その先には被災地の方々がすこやかに過ごせるように、
という思いがあります。
そのためには、まず知ること。関心を持ち続けることが必要だと思っています。
震災から一年が経ち、関心が薄れはじめた今だからこそ、
被災地に気持ちを向けることの、そのきっかけにしていただけたら、と思います。

どうぞ、月島の運河沿いを散歩するような気持ちでお越し下さい。
予約いただけるととても嬉しいです。
呼びかけ人一同、お待ちしています。
http://aioibooklabo.com/event_sato.html


一箱本送り隊
丹治史彦
# by honokuri-tai | 2012-03-21 17:16 | イベント案内

3月24日(土)「あいおい古本まつり」でトークイベントを開催します

あいおい古本まつり」で一箱本送り隊企画でトークイベントを行います。

「3.11」市民は何をキロクしたか
佐藤正実(NPO法人20世紀アーカイブ仙台)×片岡理恵(ライター)×大竹昭子(文筆家)
 デジカメやケータイで撮影された膨大な写真は何を伝えるか? 
 記録集の完成までの道のりを振り返りつつ、市民による震災写真の意味を考えます。

時間:3月24日(土)12:00~14:00 
場所:〈相生の里〉1階 あいおい文庫
   中央区佃 高齢者介護福祉サービス「相生の里 /あいおいのさと」
   東京都中央区佃3-1-15
   東京メトロ有楽町線・都営大江戸線「月島」2番出口より徒歩3分   
google mapで見る

参加費:800円 

要予約となります、
件名「震災トーク」と書いた上で、お名前、参加人数、電話番号を明記し、
メールもしくはファクスにてお申し込みください。
abooklabo@gmail.com/FAX 03-6220-1502[相生の里]
# by honokuri-tai | 2012-03-06 23:43 | イベント案内

カテゴリ

一箱本送り隊とは
活動報告
被災地の方へ
活動に協力してくださる方へ
イベント案内
フライヤー等ダウンロード
新着情報

以前の記事

2015年 03月
2014年 12月
2014年 06月
2013年 10月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月

その他のジャンル

外部リンク

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧